It's妄想なの、また。

アイドルと音楽と私

2022年現場まとめ⑤

どうもいろどりです。

 

いつのまにか年明けてましたが、ありがたいことに振り返ってない現場がまだありますのでこのシリーズ続きます。

 

前回の締めで匂わせた件はその次の回で存分に語るとして、

今回はそのグループのメンバーの、担当が主演した舞台についてでございます。

「ヴィンセント・イン・ブリクストン」@東京グローブ座

10/8 18:00公演に行って参りました。

例によって観た時の感情を思いのままに綴る文章になりますので大変お見苦しいかと思いますがご了承ください。

まずもって席がまたまた死ぬほど近くて、デジチケだったから発券まで席分からなくて双眼鏡持って行ったけど正直いらないレベルだった。使ったけど。

ストーリーとしては、ゴッホが画家を志す前の若い頃の話で、主演の正門くんはゴッホ役。

舞台装置の後ろに大きな木があって、ゴッホの絵をモチーフにしてて不思議な雰囲気。

1幕、2幕と分かれていて、1幕は舞台上が明るくて登場人物達も元気で楽しそうに話してるんだけど、2幕はいきなり大音量の雷が鳴り渡るところから始まり、舞台上の照明もずっと暗くて不穏な雰囲気のまま進む。その対比がとても印象的だった。

とにかく主演の台詞量がものすごく多いし、なんせ勢いのあるキャラクターだから台詞の掛け合いがすごくて、忙しいのに頑張って覚えたんだな…っていうところから始まった。

後でパンピの友人にそれを伝えたら「仕事なんだから当たり前じゃん」って言われたけど。オタクって無自覚に担当に甘いんだな…。

それはさておき、本題に入りましょう。

1幕の前半は料理をしながら話が進むので、本当に舞台上で調理しててジャガイモの皮剥きながら台詞喋ってて大変だな…と思った。折角なので(?)ジャガイモ剥いてる手の血管拝ませてもらいました。ジャガイモの欠片が服の襟元にちょっとついてた。

開始10分で顔面汗だく。たぶん舞台上の照明が暑いのもあるんだろうけど、特に前半の汗がすごくて、ポタポタ落ちるんじゃないかと思った。(たぶん落ちてた)

舞台上を歩き回りながら話するんだけど、キッチンになってるから置いてある椅子に立ったり座ったりしてて、椅子の上で体勢変える度に椅子がギシギシ音を立てるのが生きてる感じがした。耳に届く声も肉声だし、ほんとに、今目の前で喋ってんだこの人…って思った。

下手寄りの席だったから、下手の舞台袖のところで靴脱いでるシーンがあって、ツルツルの足の裏拝ませてもらった。土踏まずなくて親近感湧きました(何様)

1幕後半は宿の女主人に愛を伝えるシーンなんだけど、愛の伝え方がめちゃめちゃストレートで真っ直ぐで、現代の感覚からするとかなりクサイ台詞もきちんとものにして語ってたところがすごいと思った、若いエネルギーというか

正門くん自身あんまりヴィンセントぽくない性格だと自分では思ってたみたいだけど、あのシーンを全力で嘘臭くなくやり遂げていて嫉妬とかではなく微笑ましいというか応援したくなった ちゃんとヴィンセントでしたね…(本当に何様?)

微笑ましさ感じたのはボタン外すシーンもそうで、実際どうなのかは置いておいて役の上では全然慣れてなくて必死な感じが可愛かった。

あとパイプ煙草に火つけるシーン(これはたぶん正門くん自身が)一発でマッチの火つくかどうかめっちゃ緊張してたのが伝わってきて思わず手に汗握ってしまった 台詞言いながらだし尚のこと緊張したと思うけど無事成功してました(表情に全部出てるの可愛すぎた)

前後しちゃうけど、1幕途中の宿にいる青年と議論するシーンで嫌味言われてすっと表情変わって、その後一瞬声を荒らげるシーンで会場の空気全体がピリッとして、空間を支配した感じがした 私は今回初めて生で彼の主演舞台を観させてもらったけど、演技の力ってこういうことか…と思ったし、これからもきっと力をつけていくんだろうなとも思った。

2幕は1幕から何年か経った後という設定だったので、出てきてすぐに(髭だ…‼︎)と思ったけど数秒後には演技に気持ちが移りました。口元がちょっと白っぽくなってたのは糊だったのかな?

2幕は冒頭書いた通り、全体的に暗いしヴィンセントも落ちぶれてだいぶ汚らしい身なりになってたけど、見た目だけじゃなくて姿勢とか背中の落ち込み感というか、肩を震わせたり片方だけ袖が捲れたまま肩を落として呆然と立ってたり、今の感情や現状を身体でも表現していたなと思った。

かなり救いのない雰囲気が続いて観てるこっちも辛くなるんだけど、ラストシーンのヴィンセントが目の前に置いてあるブーツをスケッチするところで、どんな表情で描いてるのか見てたけど、笑顔でも苦しそうでもなくとにかく真剣に目の前の対象を見つめて、他に何も目に入らないかのように必死で絵にしたためている感じがした そこだけは救いのある部分だったなと思った。

舞台全体を通して、イギリスの文化に則った会話の暗喩や嫌味が多くて、言外の意味をすぐに想像するのが難しかったです。学があって観たらもう少し台詞の細かい意味とか理解できたかもしれない。でも長い時間集中して観ることができたのは、彼が座長として今回の舞台をまとめ上げたからということもあるのだろうなと思いました。

カテコ2回目までは座長の顔をしていたけど、最後の1回だけ「ありがとうございました」って言って笑顔で手を振ってました。

2022年はライブだけじゃなくて、舞台も観る機会がもらえて有り難かったし、ジャニーズのアイドルのお仕事って幅が広いな…と思った。正門くんの舞台俳優としての成長を、是非今後も見守らせていただけたら嬉しいな、と思いつつ、今回はこの辺りで締めたいと思います。

 

次回はまたまた舞台の話になると思います。